2019年8月の記事一覧
築高祭第1日目
8月30日(金)より今年度の築高祭が始まりました。初日の今日は校内での公開でした。
文化祭実行委員長の小野寺風雅くんの「今年度も体育感を壊すぐらいの盛り上がりで行きましょう」という挨拶で始まった開会式の後、午前中には、吹奏楽部、合唱コンクール上位3クラス、人のため合唱団(復興応援歌「明日の君へ」全校合唱含む)、軽音楽部の校内発表が行われました。午後の前夜祭では逆ミスコン(男女装コンテスト)と令和のT-1グランプリ(一発芸大会)が行われ、逆ミスコンでは全クラスの代表、T-1グランプリでは予選通過6クラスの代表がそれぞれ工夫を凝らしたパフォーマンスを繰り広げました。
明日の10時からはいよいよ一般公開が行われます。奮ってご参加下さい。
「輝く日本一くりはら大賞」授賞式の様子
築館高校では、8月21日(水)から夏休み明けの学校生活がスタートしました。朝に全校集会があり、まず、2019南部九州インターハイで100m、200mの2冠を達成した鵜澤飛羽君(2年生)に賞状とメダル、トロフィーが伝達されました。
続いて、「輝く日本一くりはら大賞」の授賞式が行われました。この賞は、文化・芸術・スポーツの分野で日本一になり、広く市民に元気を与えた人物に対し、その栄誉を讃えるために設けられたもので、今回、鵜澤飛羽君が高校生では初めて受賞対象となりました。授賞式には栗原市の千葉健司市長が来校し、自ら賞状と盾を授与されました。市長さんからは「テレビ、ラジオの前で(市民が)甲子園の野球以上に盛り上がった瞬間でした。このような後輩を持って誇りです。築高生の皆さんも後に続いてください」という激励の挨拶をいただき、鵜澤君からは「次の国体では、昨年の失敗の雪辱を果たせるよう頑張りたい」という力強い決意表明がありました。
引き続いて行われた集会では、三浦校長先生から次の4点を趣旨とする挨拶を頂きました。
①高文祭弁論部門全国大会を見て、今の高校生には課題解決・主体的学習が求められていることを実感した。
②日本一速い男と同じ校舎で過ごせることを貴重な機会と思い生活して欲しい。ぜひ二連覇を。そのためには周りの後押しも必要である。全校を挙げて切磋琢磨する良い雰囲気を作って支援しよう。
③長崎の原爆資料館を見学して、戦争の恐ろしさと悲惨さを改めて実感した。平和の尊さを後の世代に伝えるのが皆さんの義務。そのための知識とコミュニケーション力を身につけよう。
④まずは築高祭での元気と清々しい挨拶で感動を届けよう。
まだまだ厳しい残暑が続きますが、生徒の皆さんは夏休み気分を早く一掃して、学校生活に取り組みましょう。
初めての防災研修が実施されました
8月11日(日)に防災研修が実施されました。この防災研修は、今年度よりPTAと共催で始まった行事で、被災地や震災遺構を毎年の8月の月命日に訪問・見学することで、自然災害の恐ろしさをあらためて認識し、防災意識を高めるとともに、現地の方々の苦労や努力に共感し、人の絆の大切さを学び、自分たちにも何かできないかという意識を高めるために実施されたものです。今年度は気仙沼方面でのコースで実施され、生徒42名、教職員6名、保護者6名、計54名が参加しました。
最初の見学地は、被災したかつての気仙沼向洋高校の校舎であり、今年の3月に一般公開が始まったばかりの気仙沼市東日本大震災遺構・伝承館でした。到着後、気仙沼の被災状況に関するビデオを鑑賞した後、3グループに分かれて遺構の見学が行われましたが、津波で流され3階の窓を突き破って校舎に入った軽自動車が横転したそのままの状態で置かれていたり、教科書や資格試験対策のための問題集があの日のままに散乱して放置されていたり、やはり津波で流された冷凍倉庫が校舎にぶつかった痕が生々しく残されていたりと日常生活のすべてを突然、破壊し尽くした津波の破壊力と恐ろしさをまざまざと見せつけるものでした。見学の最後の集まりでは「今日の体験を忘れないうちに感想を別の人に伝える。これが皆さんの課題です」と館のスタッフの方からの強い訴えがありました。
つぎに階上公民館に移動し、館長の小野寺隆成先生から「東日本大震災から8年」と題しての講話をいただきました。この公民館の位置する階上地区は、気仙沼の中でも人口に占める犠牲者率が特に高く、家屋被害率についても2番目に高かった地区であるということでした。海が見える地区ほど、犠牲者率が低いという興味深いデータも紹介していただいました。残念ながら震災の経験が次第に風化しつつあり、備えについてもう一度家族と話し合うべきであるいうお話には大いに共感させられました。
午後は気仙沼市まち・ひと・しごと交流プラザに移動しました。今回の防災研修の大きな目的の一つとして、3年前、当時の築館高校2年生がやはり被災地に訪問し、インスピレーションを受けて作った復興応援歌「明日の君へ」を歌い継いで行くために昨年度「人のため合唱団」というボランティアのサークルが本校生徒有志で結成されましたが、この「明日の君へ」を合唱団のメンバーが被災した現地で披露することで、地域の方々に声援を贈りたいというものがありました。交流プラザの広場では、当日はご当地アイドルショーなどが開催されており、その中で時間をいただいての合唱の披露というということでしたが、緊張感に臆することなく、美しい歌声を披露し、逆に大きな拍手での声援をいただくことになりました。
色々な体験をさせていただいて自分の中での何かが変わったと感じることができた濃密な一日でした。この経験を活かし、震災からの復興のために何かできることを一人一人が考え、取り組んでいきたいと思います。