2025年2月の記事一覧
ともに 未来のくりはらを 創ろう
先月の29日(水)に一迫商業高校の栗原版デュアルシステム学習報告会がありました。「デュアルシステム」とは学術的教育と職業教育を同時に進めるシステムです。一迫商業が取り組んでいる「栗原版」は学校での理論的な学習と栗原市内の企業での実習を並行して実施し、実践力を高めていく学習システムです。市内40あまりのたくさんの企業に協力してもらっています。少子高齢化が進む栗原地域、その流れを変え、発展させてくれることを大きく期待されており、その期待にしっかり応える学びを展開していました。
まずは2年生、「総合的な探究の時間」で職業研究を進めるほか「社会人としてのマナー」を学び、3日間市内の企業での実習に臨みました。経験を通しての感想と自分の課題、今後の学習の目標をそれぞれが堂々と話してくれました。社員と一緒に過ごし、働くことの大変さと責任、そして楽しさを自分の言葉で語ってくれました。
そして3年生、商業科目「総合実践」の学習の成果の発表でした。企業実習班・販売実習班・起業家研究班の3つに分かれ各20分あまり時間をいっぱいに使い熱のこもった発表でした。企業実習では週に2回3時間程度、実際に社員と一緒に働き、自分なりに身につけた職業観や勤労観を自信を持って発表してくれました。介護現場での感動的な体験がきっかけでさらに学びを深め、看護の世界に進む決意をしたことなど具体的に語っていました。販売実習班ではマーケティングをし、実際に商品を仕入れ販売して利益計算を行う等販売店さながらの活動をパフォーマンス挟みながら元気よく発表してくれました。はじめはうまくいかず苦労したようでしたが、販売体験を重ねながらそれぞれがノウハウを身につけ、充実した笑顔は印象的でした。販売の売り上げを栗原市に寄付するなど地域への社会貢献も果たし、自信に満ちあふれた立派な発表でした。起業家研究班は、ITを駆使した先進的な取り組みを行っていました。地域の活性化を図るべく観光戦略をあれこれと考え、トライアンドエラーを重ねながらも立派な成果物を残しました。「きてみらいんくりはら市」と題した観光デジタルマップは素晴らしい出来、一度手に取って見たもらいたいと思います。また、さらに栗原市のふるさと納税アップを目標に返礼品開発を進めていました。地域の食品点と研究を重ね、完成までには至りませんでしたがその続きを後輩に委ねる姿は感動的でした。
我が築高も「日本一住みやすい街くりはらプロジェクト」を2学年中心に「総合的な探究の時間」で進めています。地域をフィールドに、地域を元気にするため地域の課題を発見しその解決策を考えています。これに対し、一迫商業の取り組みは実体験があり、そして深くて重みがあり非常に刺激になります。
来年度の入学生から一迫商業は築館高校のキャンパスとなります。今以上に近しくなります。お互い切磋琢磨し、ともに「未来のくりはら」を創り上げましょう。